Pithecanthropus Erectus

読んだ本などの感想を書いてます。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

松尾潔『松尾潔のメロウな日々』

超面白い。 R&B、ブラックミュージックに詳しくなくても絶対に楽しめる。 この本には、若かりし松尾潔さんが、音楽への情熱と愛と凄まじい行動力と見事な交渉術(痛い目も見る)でもって、自分のありかたに逡巡しつつとにかく文章を書きまくっていた日々、が…

カート・ヴォネガット・ジュニア『スローターハウス5』伊藤典夫訳

過去では、その人はまだ生きているのだから、葬儀の場で泣くのは愚かしいことだ。あらゆる瞬間は、過去、現在、未来を問わず、常に存在してきたのだし、常に存在しつづけるのである。(p.43) 1. 主人公のビリー・ピルグリムは1922年に生まれて、1986年2月13…