ギタンジャリ・ラオ『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』堀越英美訳
名著『不道徳お母さん講座』の著者の方が翻訳しているので、この本もまた絶対に面白いに決まっているという予感と、あとSTEMってなんか聞いたことあるけど気にならなくもない気がするというぼんやりとした動機から、この本を読んだ。
そしたら超面白かった。
出版社のサイトを見ると、この本は教育書という分類になっているけど、私はむしろ実用書として扱ってもいいんじゃないかと思った。それくらい実用的なのである。
何について実用的かというと、本書のタイトルが示す通り、「STEMで未来を変えるため」のやり方が、本当に丁寧に、情熱的に、そしてポジティブに、書かれているのだ。
たぶん、この本を傍らに置いて、ひたすらにイノベーションに打ち込めば、未来を変えられると思う、若い人たちは。
というと、私みたいな中年には役に立たないのかと思われるかもしれないけどそうではない。役に立つよ! どういうことか。
私は最初、この本を使って、息子や娘と色々と考えてみるのも楽しそうだなー、と思いながら読み進めていた。
でも、読み進めるうちに、この考え方は俺にも使えるぞと思ったのである。
つまり、仕事で使える、と思ったのだ。
何年か前に、地元の商工会議所が主催する、イノベーションのなんたらみたいな講座に参加したことがある。三か月くらいにわたる講座。
それはとても楽しかったし、刺激的で勉強にもなったんだけど、その時に学んだことが、より丁寧に、より実践的に本書に書かれていると思った。
フィッシュボーン・チャートとか、KJ法とか、マトリックスのやつとか、面白そう!
自分の仕事に活用してみようと思う。
そういう意味でも、若い人も若くない人にとっても本書は刺激的であり、必読&必携だと思う。
著者のギタンジャリ・ラオさんの凄さにも圧倒されっぱなしです。これもすごく面白いです。